Yoshitaka Arita Architect Office

大塚の家

House in Otsuka|東京都文京区
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha
  • photo by Shinkenchiku-sha

この住宅は「バリアフリーではなく、むしろバリアのある家が欲しい」という施主の言葉から始まっている。要求部屋数が多く、なおかつ駐車スペースが必要だったため、敷地奥半分に、容積率計算上緩和の対象となる半地下部分をつくり、道路側半分を玄関と駐車スペースにあてた。すると、建物全体をスキップフロアで組み立てていく構成が浮かび上がった。動線の長さや段差を気にしない御夫婦と、育ちざかりの2人の子供にはこの構成は合っていると考えた。そして、各階が半階ずつズレている構成をよりダイナミックに生かし、家の中に変化のある空間とその関係を作りすため、建物中央にはぐるぐると回る長い動線とともに可能な限り大きな吹抜けを設けた。この吹抜けは、建物の真中に光を取込む筒であり、それぞれの階にいる家族を緩やかに繋ぐ緩衝空間であり、階段をめぐりながら絵を見るギャラリー、ピアノをひくホール、そして遊び場である。スキップフロアでは視点の変化、視線の抜けが魅力の一つだが、住宅である以上、見えない部分を造ることも必要である。そのような点も含め各所に適度のしつらえを施すことで、住み易さを確保している。