南山のレストラン計画は企画・運営、施工に関わる人が様々な立場で多岐にわたり、比較的小規模な計画ながら基本設計打合せでさえ15人以上が出席するような難解なプロジェクトでした。
そこで、我々は小さな絵本を作りました。
関係者へのヒアリングの中で出てきた、大切なコンセプトとなる言葉を集めたものです。
この絵本を人々を繋ぎ合わせるツールとして、出会う参加メンバー、業者、職人に渡していきました。そして、絵本を渡した人々を写真に記録していき出来事の記憶としてアルバムを製作、最後にクライアントにプレゼントしました。
建築という「物」だけでなく、それを作り上げていくプロセスである「事」も含めてデザインする試みです。[A]での活動がヒントとなっています。
絵本は、オープンしたお店でも希望するお客様に差し上げています。これからもお店に関わる様々な人が1つの「物語」を共有していくことになります。
この絵本はプロジェクトの「種」です。